以前私の書いた記事「
ニートの8割が就労経験あり!」ではニートの8割が就労経験があるとの事から、就職経験があると思っていたのですが、実際はほとんどがアルバイトであったそうです。
◎<8割近くが何らかの職業経験>を持っている
しかし、熟練を要しない仕事の経験者が多い。
これまでに「連続一か月以上就労した経験」のある者は79.0%。その就労経験回数は平均2.6回である。経験した職種は「サービス職」「生産労務職」「営業販売職」が多く、その雇用形態は「アルバイト」であることが多い(のべ雇用経験の64.4%)。全体としては熟練を要しないアルバイト就労が目立つ。なお一週間未満の就労経験は、全体の44.1%に見られた。
半数以上が経験していたのは、「ハローワークに行った」75.8%、「面接を受けるために会社に電話した」68.2%、「就職の面接を受けた」64.8%、「学校でいじめられた」55.0%、「自分から会社を辞めた」55.0%。
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アルバイトであるとは言え、これまでニートはまったく職業意識のない人であると考えられていたのですからこの調査結果はニート対策に大きく影響を与えることになると思います。
そして、
◎ <対面コミュニケーションの苦手意識>
一般的に就労に必要と思われる基礎的スキル6項目について苦手意識があるかを尋ねた。「人に話すのが不得意」が64.4%と突出しており、対面コミュニケーションの苦手意識が目立つ。
26項目を挙げて就労に必要な生活行動の苦手意識を尋ねると、「面接に通る」(75.1%)、「面接で質問に答える」(64.8%)、「職場で友達をつくる」(64.6%)、「上司から信頼される」(64.1%)といった項目の苦手意識が目立つ。
一般的な対人関係を含め、コミュニケーションの苦手意識は今回調査されたニートにかなり広く共通する特性である。コミュニケーションの苦手意識が不登校、いじめ、ひきこもり、職場の人間関係のトラブルといったネガティブな体験につながり、苦手意識がさらに増幅されて就労が困難な状況に追い込まれたケースが多いと思われる。
また、「仕事を覚える」(57.2%)、「仕事で失敗を繰り返さない」(59.8%)、「教えてもらわなくても周囲のやり方を見て覚える」(60.2%)等仕事に関して苦手意識を持つ者も多い。
ニートに関しては、様々な理由からニートになった人がいると考えられ、「つまづき型」や「ヤンキー型」「立ちすくみ型」など様々に分類された時期もあったのですが、この結果を考えると「ニートを対人関係が苦手な為就職できない人」と定義してそこに集中して対策をした方がいいのではないでしょうか。
何かの病気があったりしてニート状態になっている人は別の問題ですし、ちょっと息抜きをしている人、家事手伝いをしている人などはまったく問題ないわけですし。
コミュニケーションに関しては結局どれだけ多くの量を多くの人と話しているかが重要になっているのだとしたら、その訓練を段階的にする必要があると思います。
はじめは、遊び、ゲームの様なコミュニケーション、次に学校などでやる様なレベルの討論、そして、最後はビジネスに踏み込んだコミュニケーション。
「この年で今更こんな事を・・・」と思う人もいるかもしれないのですが、この分野はこれまでの教育で欠けていた部分で、その結果ニートの増加に繋がったのだとしたら対策として行う必要があるのではないでしょうか。
もちろん、潜在的なニートもたくさんいるので、在宅訪問のシステムを築く事も必要だと思います。
しかし、それでちょっと自信がついたとしても仕事場に放り出されたらまた人間関係で悩んで逆戻りという事態も多くなるのではないでしょうか。
数学に入る前に、算数を身につけたように、コミュニケーションも同じことが必要だと思います。
また、仕事に関しての苦手意識というのは自信と大きく結び付いているような気がします。
仕事ができるから自信が持てるというのもあるとは思うのですが、逆に自信があるから仕事ができるという場合も多いと思います。
というのも自信があると視野が広くなり、多くの情報を処理できるからです。
多くの情報を処理できると、上記されていた「仕事を覚える」「仕事で失敗を繰り返さない」「教えてもらわなくても周囲のやり方を見て覚える」という事に対する苦手意識も消えてくると思います。
そして、この基礎的な自信につながるのが何かと言えば人間関係なのだと思います。
人間関係をうまく築けない人はその事ばかりが気になっている場合が多いと思います。
その為、視野は狭くなり何事もうまくいかないのだと思います。
ですので、何をおいてもまずコミュニケーション、人間関係をスムーズにできるようにする事が優先されるべきだと思います。
追記
かなり個人的な意見も含んでいると思うのですが、参考程度に見てもらえればと思います。