正社員希望者は「給与」よりも「やりがい」重視

ちょっと前のアンケートですが、フリーターにはやっぱり正社員希望者が多いようです。

フリーターでは「正社員」を希望する人が、男性の約6割、女性の約4割で最も多かった。
(中略)
正社員希望者が重視する点は、「やりがい」が14%で最も多く、次いで「給与」(11%)、「仕事内容への興味」(10%)の順。正社員になれれば、給与よりも「やりがい」の方が大事と考える人が多いことがうかがわれる。
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おもしろいのが、正社員以外の雇用形態を希望する人が就職する時に最も重視する点は「給与」であるのに、正社員希望者では「やりがい」になるということ。

転職やリストラが普通に行われるようになったとはいえ、まだまだ日本の正社員は安定しています。

給与の格差も欧米に比べれば、ぜんぜん少ないです。

そのような安定した環境が、仕事に対してのやりがいを重視させるのでしょうね。

新興国で同じようなアンケートを取ったら、断然「給与」重視になると思います。

なぜなら社会がまだ安定していなくて、職を失う可能性も高いからです。

このような環境下では、「やりがい」なんてどうでもよくて、仕事=給与をもらう事と考えている人も多いのではないでしょうか。

さて、仕事をする上でどちらの人が良い仕事をするでしょうか。

間違いなく「やりがい」を求めている人でしょう。

そう考えると、成果主義が失敗した原因がわかります。

成果に応じて給与の格差がつくと否応なく、仕事と給与が強く結び付きます。

そうなってくると、より給与の高い企業に職を求めたり、従業員同士の間で軋轢が多くなったりしてきます。

また、給与とモチベーションも強く結び付くので、給与の増減で仕事へのやる気も同時にぶれることになります。

確か、欲求段階説というもので安定が底辺にあり、最上位に自己実現があったとおもいます。

つまり、この説によると安定を実現した後にやっと自分のやりがいなどを求めることができるようになるということです。

これらの説が正しいと仮定すると、成果主義は人間のレベルを下げる事に貢献してしまったのかもしれません。

年功序列だと貢献の低い人でも年数がたつにつれ給与は高くなってしまうのですが、じつはその一方で給与のことなどほとんど考えずにやりがいや会社への貢献だけを考えて働いていたとても良い従業員もいたはずです。

しかし、今では人件費があまりに高くなってしまうので昔の様な年功序列も難しいのかもしれません。

京セラの経営者の方が、「短期の成果ではなく長期の実績で評価する」ということをいっていました。

あまりに短期の成果で評価する事は人間の安定を揺るがします。一方、評価なしに年功序列で給与が上がるとそれに甘える人が出てきます。

そういう意味で、長期の実績で評価するというのは、少し評価があいまいになる気もするのですがうまく機能するのかもしれないですね。
追記
いつもながら凄い脱線文章になってしまった。笑


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