2008年版の労働経済白書が発表

厚生労働省は7月22日、2008年版の労働経済白書を発表しました。

以下は、要約版のまとめ記事です。
着実な労働生産性の向上に裏付けられた、所得の拡大や雇用の質の向上が求められている。

長期的な視点に立った、計画的な採用、配置、育成によって企業に人材を蓄積していくことを通じて、我が国社会が、付加価値を創造する力を高め、労働生産性の向上と人々の働きがいをともに実現していくことが重要である。

働きがいのある社会の実現に向け、雇用の安定のもとで一人ひとりの労働者が意欲をもって仕事に取り組み、高い能力を発揮することができるよう労使の取組を基本に、中小零細企業に対する適切な配慮を図りながら、社会全体としても支援を強化していくことが求められる。また、取り組むべき課題としては、

‘くことを希望する人々に対する雇用機会の確保、
高い意欲の発揮と職業能力開発に向けた適切な雇用管理、
9眦戮併唆塙渋い亮存修妨けた総合的な取組などが重要であ。

本文では非正規社員が増えている事で労働に対する満足感が低下している事が指摘され、正社員化の重要性が述べられている事から、課題はきっちり把握されているという印象です。

これらの課題に対する対策と、アメリカ経済の持ち直しが加われば、雇用環境も良くなるとは思うのですが・・・。

労働経済白書(本文

労働経済白書(要約


新卒採用早期化に是正要請

新卒者の採用が早期化するし過ぎている事が、問題になっているようです。

大学生の就職活動の時期が早すぎるとして国立大学協会(小宮山宏会長)などの3大学団体は9日、日本経団連や全国銀行協会、リクルートなど137団体・企業に対し、「青田買い」とも呼ばれる採用活動早期化の是正を求める要請書を提出した。近年の早期化傾向を踏まえ、3団体が足並みをそろえた。
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人材不足はまだまだ深刻であることや、外資系企業が早期の採用を行っていることなどから、多くの企業で採用時期がどんどん早期化しています。

それに対して大学関係者は学生の学ぶ機会の邪魔になることを懸念しているようで、今回早期化是正を求めたようです。

「新規学卒者の採用選考に関する企業の倫理憲章」の中で、早期採用を慎むようにとあるのですが、法的な拘束力はない為に企業に抑制効果があまりないようです。

今回の要請は、どれほど効力を持つことができるでしょうか・・・。


ジョブカード制度の反響は良好?

今年から始まったジョブカード制度。出だしの反響はどうだったのでしょうか。

フリーターや子育てを終えた女性など、職探しに苦労している人たちへの国の就職支援制度です。企業などで職業訓練を受けてもらい、再就職に活用してもらおうというものです。

(中略)

受講希望者は多いです。キヤノンの訓練の申請窓口になったハローワーク渋谷には約500件の問い合わせがありました。
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キャノンという大企業での職業訓練だった事もあるのか、17人の採用枠に500件もの問い合わせがあったのですね。^^;

まだ企業側には認知度が低く参加企業は少ないのですが、就職したい人たちは情報収集に熱心ですので聞きつけるのが速かったのかもしれませんね。

参加する企業もどんどん増えてくる事を願っております。

関連サイト内記事

ジョブカード制度導入企業4月段階では全国で2社のみ
(2008.05.22)

松下電器産業もジョブカード制度導入(2008.03.17)

ジョブカード制度キャノンが導入(2008.02.04)


ジョブカード制度導入企業4月段階では全国で2社のみ

福井版の読売新聞の記事ですが、ジョブ・カード制度はまだまだ認知度が低いようです。

企業などで職業訓練を受けた人に訓練履歴や能力評価の証明書を発行する国の「ジョブ・カード制度」が今年度から始まり、県内の制度普及拠点となる「福井地域ジョブ・カードセンター」が、敦賀市神楽町の敦賀商工会議所内に発足した。ただし、4月末の時点で訓練を受け入れている企業は全国でも2社にとどまり、県内ではゼロ。企業側の協力が広がるかどうかが制度の成功の鍵を握りそうだ。

(中略)

しかし、制度に対する企業側の認知度はまだ低い。厚生労働省では「受け入れ先の企業は訓練期間中、フリーターの労働力を活用して人手不足を補うことができ、企業のPRにもなる。特に中小企業にとってはメリットのある制度」と強調。同センターも「受け入れ企業への助成金も設けられるので、利点も含めて制度を周知させ、企業側の理解を得る努力を続けていきたい」としている。
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全国でもジョブカード制度に参加した企業は、2社と書かれているのですが、もしかして「ジョブカード制度キャノンが導入」「松下電器産業もジョブカード制度導入」で取り上げたキャノンと松下電器産業だけという事なのでしょうか。

この2社はどちらかというとジョブカード制度を世に広めるために導入した(多分国から依頼もあったのだと思う)のですから、自主的に参加した企業はまだ0という事になるのかもしれません。

まだ、はじまって1か月でどうこう言える段階ではないのですが、どんどんPRしてたくさんの企業に参加してもらえるように促す必要があるのでしょう。

今後に期待したいです。

追記
今日、livedoorのホームページのトップページ(ブログニュースというコーナー)で昨日書いたブログ記事が紹介されていたようです。

いきなりアクセス数が爆発的に増えていたのでびっくりしました。^^;

長く続けていると思いがけない事もあるものです・・・。


フリーターを181万人から170万人へ

フリーター対策に新しい数値目標が発表されたようです。

厚生労働省は22日、経済成長に弾みをつける戦略として検討している「新雇用戦略」の原案を自民党に示した。今後3年間を雇用対策の重点期間に設定。企業の試験的な雇用の拡大などで2010年までにフリーターの数をいまより11万人少ない170万人に減らすといった数値目標を掲げた。舛添要一厚労相が23 日の経済財政諮問会議で正式表明する。
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今年の3月3日に書いたフリーター減少181万人に。でも書いたように、順調にフリーターは減ってきているようです。

一昨年から、今年にかけて約7万人減っているので、2年後の2010年までに11万人減らすという目標は妥当なところだと思います。

フリーター対策として挙げられているのが、使用期間後に就職するかしないかを決められる「トライアル雇用」と企業での職業訓練を通しての評価や、訓練を通して得た能力を詳しく書く事が出来る「ジョブカード」です。

多分、これらの対策だけでも上手く機能すれば、上記した目標をかなり上回った結果を出せるのではないでしょうか。

とは言え、「ジョブカード」についてはまだ始まったばかりのシステムですので、実情に応じて改善しながら上手く活かしていってほしいですね。

追記
それにしても、最近、フリーター、女性、高齢者が人材不足の雇用対策としてよく取り上げられます。

しかし、高齢者である団塊の世代は700万人もいて、その人たちがいずれ引退するとなると、フリーターと女性、そして少子化で少なくなってきている新卒者だけで賄える数ではないのではないでしょうか。

そうなってくると、やはり外国人採用も本格的に視野に入ってくるのかもしれませんね。

10年後くらいには、日本も変わっているのでしょうか・・・。


松下電器産業もジョブカード制度導入

興味のある方はお急ぎを。

企業現場での実践的な職業訓練によって、フリーターらの就職を後押しする「ジョブ・カード制度」の一環として、松下電器産業グループが職業訓練プログラムを実施する。14日から大阪府門真市内の2事業所で、計20人の募集を始めた。実施はキヤノンに続き2社目で、関西では初めて。

 募集するのはビデオ・音響機器組立工と電子部品検査工を10人ずつ。それぞれ松下電器の社内分社「パナソニックAVCネットワークス」と、グループ会社「パナソニックエレクトロニックデバイス」で訓練を受ける。

 訓練は4月14日〜7月末の予定。賃金は日給6650円で、月20日間働くと13万3000円になる。求人は大阪市や京都市など12のハローワークで。

 この制度は、フリーターや子育て後の女性など「職業能力形成の機会に恵まれなかった人」が対象。企業実習と座学を計3カ月〜2年間実施し、能力証明書を受け取る。
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キャノンがジョブカード制度を導入すると報じられてから2番目の導入に踏み切ったのが松下です。

ジョブカード制度をよく知らない人には、松下に就職できるの?と考えてしまうかもしれないのですが決してそうでは無いのは理解しておいてください。

あくまで職業訓練の場を松下が提供するという事であって、その成果がジョブカードにまとめられ就職活動をする際に役に立つ(?)というものです。

前回、キャノンが導入をした時にも書いたのですが、この制度の効果には疑問点が多いのも事実です。

ただ、松下やキャノンと言った信用の高い企業で訓練を受けたという事実は、普通に職業訓練を受けた場合に比べても就職活動の際に有利に働く可能性は高いと思います。

まだまだ、これからの制度ですし、知名度も高くないでしょうから参加するための競争倍率も低いのではないでしょうか。

フリーターからの就職で苦労している方や、ちょっとでも上記の技術に興味がある人は、参加してみてはいかがでしょうか。

追記
ちょっと調べてみたのですが、制度を導入した企業の正規採用も考えられてはいるようです。

ただ、どれ位の人が雇用されるのかは分かりません。


中小企業の正社員化を国がサポート

正社員化を国がサポート。

厚生労働省は企業がパートや契約社員、派遣社員など非正社員を正社員にする動きを後押しする。中小企業の正社員化推進を助成する制度を4月に新設する。非正社員の待遇改善に向けた指針策定や、日雇い派遣の規制強化を含む労働者派遣法の改正も検討する。非正社員は働く人の3人に1人まで増えており、正社員との待遇の差が問題になっている。派遣労働の対象拡大など規制緩和を進めてきた同省は、安定雇用の重視にかじを切る。
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資金力が少なく、中々非正規社員を正社員にすることが難しかった中小企業を国がサポートするそうです。

大企業では、正社員化が進んでいるので、中小企業にも広がることにより、より安定した給与をもらえる人が増えそうです。

それにしても、最近は事が上手く運びすぎていて怖いくらいですね。

非正規社員の問題が注目されるようになり、様々な調査が行われ、そして解決策を考えだし、実行に移す。

ちょうど今、実行段階がピークに入ったといえるのかもしれません。

これからは、行ったことがどう経済に成果を出したのか、あるいは経済を後退させたのか検証も行われるのでしょう。

正社員が増えれば、それだけ人材の流動化が後退するに等しいのですが、それに余りある成果が出ると私は思います。

大企業、一部の優秀な人や金持ちだけが突出して、利益を得ていた時代から、広く利益が分配される時代へ。

全体に余剰資金が生まれれば、使えるお金が増え、国内の消費は伸びていく。

すると、内需が盛り上がり、経済はより安定したものに・・・。

っと、まぁそんなに上手くもいかないのかもしれないのですが、期待は持てると思います。

あとはアメリカの経済が極端に悪くならない事を願うのみです。


ジョブカード制度キャノンが導入

4月から行われるジョブカード制度。キャノンが先陣をきって導入を決めたようですが、さて成果はどうなるでしょうか。

キヤノン(東京都大田区)は31日、フリーターらの就職を支援するために、政府の「ジョブ・カード制度」に基づく職業訓練プログラムを3月から社内で始めることを明らかにした。制度の導入は全国で初めてで、参加者30人の募集も始めた。御手洗冨士夫会長が日本経団連会長を務めることもあり、先行して始めることで幅広い企業の参加を促す考えだ。
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政府がフリーター対策に考え出したジョブカード制度。海外でも成功例があるようですので日本でもうまくいくといいのですが・・・。

ブログや一部の新聞では、効果の程に疑問符をつけている人も少なくありません。(私自身もその一人であるかも・・・)

しかし、せっかく導入にまで持ち込んだのですから、改定をしながらでも日本の就職事情にあった制度にしていってほしいですね。



最低賃金法改正案は生活保護の支給額を減らすのか?

先ほど、最低賃金法改正案についてコメントを頂きました。

最低賃金法改正案では、生活保護を受けている人よりもフルタイムのアルバイトなどで働いている人の給料が低い事を是正するという目的で作られました。

しかし、最低賃金をあまり上げたくないという経済界の事情もあるようで、一部では最低賃金ではなく生活保護の支給額を減らす事を考慮しているといううわさもあるようです。

この事を問題だというコメントだったのですが、私は個人的に生活保護の支給額が減らされる事はないのではないかという楽観姿勢でみています。

別に理由は無いのですが、私たちがこの事を憂慮せずとも生活保護をもらっている方々がかなり抗議しているようですので、なかなか生活保護の支給額を下げるのも簡単ではないと思うのです。

とはいえ、もし下げられるような事があればまったくもって言語道断の行為です。

最低賃金が問題だったはずなのに、生活保護を受けている方が不利益を受けるなんてトバッチリ以外の何物でもないですからね。

多分大丈夫だとは思うのですが、少しだけ注意してニュースを見ておきます。


最低賃金法改正案でワーキングプアも減少?

最低賃金法改正案が可決されたようです。

最低賃金の引き上げを図る最低賃金法改正案と労働契約の基本ルールを定めた労働契約法案が、28日午前の参院本会議で賛成多数で可決、成立した。民主党は当初、両案に対案をぶつけて対決姿勢を強めていたが、衆院で与党との修正協議を経て、賛成に転じていた。

 改正最低賃金法は、生活保護以下の収入しか得られないワーキングプアの解消を目指し、最低賃金を決める際、「生活保護に係る施策との整合性に配慮する」ことを明記。修正協議で「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう」との文言も加わった。最低賃金未満で働かせた企業への罰則も、労働者1人あたり「2万円以下」から「50万円以下」に引き上げる。
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これまで地域によっては、アルバイトやパートで働いている人が生活保護を受けている人よりも貰える収入が少なくなるという、逆転現象が起こっていました。

その様な問題を解決する目的で最低賃金改正案が考えられていたのですが、何とか可決まで持って行けたようです。

ワーキングプアの原因が最低賃金の問題だけとは思わないのですが、とりあえず働いていれば生活保護よりはいい生活をできる事になるはずですから、一歩前進したといえるのではないでしょうか。



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